薬膳の中医学基礎②… 四診合参と弁証論治

前回は、お水も体質や体調に合わせて飲むと身体が喜ぶことお伝えしました。

この考え方は中医学の基本なので漢方のお薬も食事も、体質体調に合わせて植物などの草木や食材を 組み合わせます。

そのためには、まず体質体調や症状を 「見つめる」 ことから始め、中医学では、顔色、舌の色や苔、二便の状態、等から体質体調を見極め、体質体調を判断したら、「最適な生薬や食材」 を選びます。

このプロセスの、よく見つめる＝四診合参（シシンゴウサン） と、最適なものを選ぶ＝弁証論治（ベンショウロンチ） は、漢方のお薬も薬膳も同じで、古来から「初物七十五日（はつものななじゅうごにち）。」といって旬の初物をたべると75日寿命が延びるといわれていたのは、季節に合わせた食材の多くが身体のバランスをとることを意味しています。

このように薬膳と漢方は、体調体質の改善回復を食事で行うか、生薬などの漢方薬で行うかの違いだけです。

中医学で、病気を治す中医師は、お薬で困難な病気を治す中医師よりも食事で病気にさせない中医師（食医（ショクイ））の方が位が高いとされ、私たちイヌイ薬局も、この中医学の価値観に基づいて 「治療よりも予防、予防よりも養生」 をコーポレートポリシーとしています。

2020年11月現在、まだまだ新型コロナウィルスの感染も収束の様子が見えませんが、感染症に限らず食事や生活習慣でイヌイの薬食同源ブログの読者の皆さんと皆さんにとって大切な方々の健康を守ることができれば幸いです。

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