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気象病・気圧病の薬膳と漢方相談
気象病の症状と漢方・薬膳
今日は最近お悩みの方が急増している気象病について
・気象病と漢方
・気象病とその症状
についてお伝えします。
ここで、気象病とは、台風や梅雨、雨・雪など気象・天候の変化に伴って
発症する
頭痛や眩暈、吐き気などの様々な心身の不快な症状がでてしまうことです。
*気象病・気象痛の症状
気象病の症状としては以下のような様々な症状があります。
頭痛・片頭痛など気象痛と呼ばれる痛み
めまい
吐き気
方頃・首コリなどのコリ
腰痛、肩痛、関節痛などの気象痛と呼ばれる痛みや重だるさ
身体が重いなど倦怠感
など様々な不調が現れます。
*気象病・気象痛の原因
気象病の症状のメカニズムはまだよくわかっていないようですが
1、気象・気圧・温度の変化による自律神経の乱れ
2、悪天候時の低気圧による血管の拡張
3、中医学では体内の余分な水分=湿(しつ)
などが原因と言われています。
1、気象・気圧・温度の変化による自律神経の乱れ
気象・気圧・温度の変化によって
交感神経が活発になり過ぎると
頭痛、関節痛、など痛みが起こったりします。
逆に、副交感神経が優位になりすぎると
眠気やだるさ、気分の落ち込みといった症状を
発症します。
2、悪天候時の低気圧による血管の拡張
疲労などで、気力が落ちていると台風や雨雪など低気圧
の影響で血管が広がり
低血圧や、低血圧によるめまい、吐き気、シクシクの頭痛腰痛
等の症状が見られます。
3、中医学では体内の余分な水分=湿(しつ)
気象病は、台風や雨、雪の時によく発症するので
体内の余分な水分=中医学でいう湿
が発散しにくくなって、余分な水分が体内に停滞することで
身体が重くなり、頭が重い頭重(ずじゅう)や足腰が重だるい
などの鈍痛を発症すると考えています。
台風や梅雨時に気象病を発症しやすいのは、この湿が原因と考えられます。
また、中医学的に気象病の原因・病因を考えると
1、体内の余分な水分=湿
2、消化器系統の機能低下
3、気力の低下=気虚(ききょ)
4、ストレス=気滞(きたい)
と考えられます。
が主な原因と考えられます。
特に、気虚・陽気の不足は1~4すべtの根本原因となってしまうので
補気・気を補い、陽気を温存します。
気象病はこうした体内の不調を改善することで、予防することが出来ます。
漢方のお薬や、サプリメント、食事の改善=薬膳、適切な運動などを利用
しながら、仕方がないと諦めることなく体質を健やかに整えて辛い症状を
予防・解消しましょう。
*気象病の症状別の漢方と薬膳
*痰湿(たんしつ)が原因の気象病
主な症状・・気圧変化による眩暈(めまい)、頭痛と漢方・薬膳
からだの中に余分な水分=湿(しつ)が停滞すると、余分なものが体内に
あるので、身体が重くなるので 重だるい症状
を発症します。
頭痛で言えば、頭が重い頭重(ずじゅう))
腰痛でいえば、腰が重だるい
生理痛も肩こりも重だるい
感じになります。
また、眩暈もクラクラしたり、酷いと回る感じがあるかもしれません。
体内の余分な水分=「湿」が原因のため、湿度が上昇して「湿」を発散しに
くくなる、雨、雪、台風の前などに症状が発症したり悪化しやすい傾向が
あります。
痰湿が原因の気象病その他の症状として
頭が重い(頭痛)、眩暈(めまい)、頭や身体が重い、浮腫み
関節のこわばり・痛み、食欲不振、廃棄化、オリモノが多い、尿の濁り、軟便
肥満気味(水太り)、下苔がべたつく
などの症状が見られます。
湿が原因の気象病におすすめ薬膳食材
はと麦、納豆、春雨、もやし、小豆、冬瓜、すいか、大根、きゅうり
とんぶり、トウモロコシの髭茶、どくだみ茶、緑茶、紫蘇、
カルダモン(小荳?:しょうずく、縮砂:しゅくしゃ)、あけび、おおばこ
など。
漢方薬では
?香(かっこう)、黄耆(おうぎ)などの生薬を配合した
?香正気散(かっこうしょうきさん)、防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)など
がよく処方されます。
*消化器系=脾胃の虚弱が原因の気象病
主な症状・・つかれ・だるさ
食べ過ぎ、飲みすぎや胃腸虚弱で消化器系の働きが弱いと水分代謝が落ちて
余分な水分=「湿」が溜まりやすくなります。「湿」の停滞は、余分な水分が
溜まりやすく頭痛や関節痛の原因になります。
脾胃の虚弱が続くと、気象病が起こりやすく、食欲不振で、体力も落ち
余分な水分で身体も重くなっているので、
疲れやすく、疲労も感じやすくなります。
そのため、湿度が上昇して「湿」を発散しにくくなる、雨、雪、台風の前など
に症状が発症しやすい傾向があります。
脾胃のよわりが原因の気象病その他症状
気象病の症状が長引きやすい、疲労感、倦怠感、むくみ、手足のこわばり、
身体が重い、めまい、胃腸虚弱、食欲不振、お腹のハリ、消化不良、軟便
下の色が淡い
などの症状が見受けられます。
このタイプは、消化器系としての脾胃を丈夫にして、水分代謝を上げることで
体内の水分バランスを保つと気象病の症状を解消しやすくなります。
脾胃の弱りが原因の気象病におすすめ薬膳食材
大豆製品(豆腐、豆乳、湯葉、納豆など)、米、粟、隠元豆、山芋、じゃがいも
かぼちゃ、棗、蓮のみ、りんご、蜜柑の皮(橘皮きっぴ)、紫蘇、鯵、太刀魚、
豚肉、鶏肉など
脾胃気虚タイプの気象病の漢方薬
人参、、西洋人参(せいようにんじん)白朮(びゃくじゅつ)、
黄耆(おうぎ)などの生薬や、これら生薬を配合した
六君子湯(りっくんしとう)参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)
補中液気湯(ほちゅうえきとう)
などがよく処方されます。
生活養生として
・お飲み物は、体温以上の温かい飲み物にしたり、消化の良い食事を心がけて
脾胃の機能を回復させましょう。
・よく噛んで、咀嚼すると脾胃の回復を助けます。
・栄養のバランスも大切です。
*気力が低下した気虚による気象病
主な症状・・低血圧、血流の悪化、眩暈(めまい)、吐き気など
疲労が重なったり、大きなストレスなどを受けたり、病気が長引いたり
食事が不適切だと気力が失せてしまいます。中医学では、この状態を
気虚(ききょ)と呼んでいます。
血管は普段から気力の力で適切な太さに維持しているのですが、気虚の状態
になると、血管を広がり過ぎないように引き締めていた力が入らなくて緩んで
しまい、血液の流れる勢いがそがれ、体内の血流が悪化してしまいます。
その結果、身体の抹消の組織に血液が届かなければ、酸素が不足して
シクシクする頭痛などの痛みや、子宮や卵巣のシクシクとした痛み
血圧が低下すると眩暈(めまい)や吐き気
を発症してしまいます。
気虚タイプの気象病のその他の症状
動いた後に症状を発症しやすい、つかれやすい、軟便下痢の傾向、
めまい、低血圧、風邪など感染しやすい、顔色が白い悪い、
声が細い、少食、汗をかきやすい
などの症状が見受けられます。
気虚タイプの気象病におすすめ薬膳食材
山芋、玄米、かぼちゃ、椎茸、カリフラワー、隠元豆、豆類、栗、蜂蜜、肉類
カツオ、スズキ
などです。
気虚タイプの気象病の漢方薬
人参、黄耆(おうぎ)、西洋人参、なつめ(棗)、山薬などの生薬を配合した
独参湯(どくじんとう:人参だけ)、西洋人参
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、四君子湯(しくんしとう)
などがよく処方されます。
気象病のどのタイプも本質的には気虚が潜んでいることが大半なので
以下の養生で気を補っておきます。
このタイプは、気力を補う補気します。
1、ゆっくり休んで無理をしない
2、漢方のお薬ではなんといっても人参、をはじめとしてその他
黄耆(おうぎ)、白朮(びゃくじゅつ)などの生薬です。
3、食材では、前述おすすめの薬膳食材をよく噛んで、腹八分目
山芋、玄米、かぼちゃ、椎茸、カリフラワー、隠元豆、豆類、栗、蜂蜜、肉類
カツオ、スズキ
*ストレスなどによる気滞(きたい)が原因の気象病
主な症状・・片頭痛、イライラ、眩暈(めまい)肩こり、耳鳴り
気滞ストレスが原因の気象病・その他の症状
ストレスが多い場合は、気の流れが滞る、中医学では気滞(きたい)といわれ
五臓の肝をいため
片頭痛、イライラ、眩暈(めまい)、肩こり、耳鳴り、胸のハリ、お腹ノハリ
胸や脇など体側の不快感などの症状を発症します。
気滞タイプの気象病におすすめ薬膳食材は
菊花、クチナシ、ミント、セロリ、トマト、酢、梅、苦瓜、ラフマ茶
牡蠣の葉茶、はぶ茶(決明子)、竹は茶、緑茶、魚のお頭
などです。
気滞タイプの気象病の漢方薬は
マイカイカ、菊花、マツリカなどの生薬が配合された
逍遥散、抑肝散などの漢方がよく処方されます。
このタイプの生活養生は
ストレスをうまく発散させて、気の巡りをスムーズにたもつこと
現代社会に、ストレスはつきものですが、
1、自分の好きなことできる時間を確保したり
2、好きな香りのジャスミン茶、菊花茶、桂花茶、ミント茶や入浴剤、アロマオイルなどでリラックス
どのタイプの気象病も、根底には気虚が潜んでいますので
食材、補気を合わせておこないましょう。
*とくに、気象病による頭痛・めまい・関節痛について
頭痛・眩暈(めまい)など頭部の症状について
頭痛・眩暈(めまい)など頭部の症状は湿を発散させて頭をすっきりさせる
ミントティー、菊花茶、桑の葉茶、蓮の葉茶などのお茶をゆったりした気分で
味わいましょう。
漢方薬なら 川弓茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)
気象病による関節痛をやわらげる
オ血(血液の流れが悪いこと)や湿の停滞もあり、雨雪の日は冷えやすいので
温めて血行を改善して痛みをやわらげます。
はと麦、うこん(ターメリック)、ベニハナ、サフラン、玉ねぎ、葱、らっきょう、
等の食材と漢方薬なら
独活寄生湯(どっかつきせいとう)疎経活血湯(そけいかっけつとう)などがオススメです。
気象病の予防・解消の生活養生
冷たい食材飲料は脾胃にダメージを与えるので温かい飲食を心がけて脾胃を
守りましょう。
特に、余分な水分=湿が体内にたまる根本的な原因は陽気の不足なので
陽気を守るために、気温差に対応できるように身体を温めておきましょう。
また、適切な運動は陽気を活発にするので、湿が停滞しにくくなります。
湯舟につかる入浴を習慣に!血行促進、発汗で湿の発散、自律神経の調節に
ストレスをためないように、意識的にリフレッシュ、呼吸、特に吐気も大切です。
*気象病気圧病のツボ
湿の発散には
陰陵泉(いんりょうせん) 膝の内側で骨の盛り上がった場所のすぐ下
血行促進には
三陰交(さんいんこう) 内くるぶしの頂点から指4本分上
ストレスの発散には
内関(ないかん) 手首の皺から指3本下がったところ
を暇をみつけては、指で刺激したり、温灸などで刺激してみましょう。
以上、いずれにしても食事としての薬膳・サプリメント・漢方などで
根本的には陽気を補って
脾胃=消化能力を高めて
体内に溜まる余分な水分=湿を発散
ストレス=気滞を発散
などの体質改善で、天気の変化に負けない身体を作っておくことは
老化の予防や
他の疾患の予防や治癒の促進
にも役立ちます。
薬膳・漢方など中医学の知恵で
皆さんと皆さんにとって大切な方々が圧倒的に輝くこと心から願っています。
気象病についてのご相談は
メール相談 https://my920p.com/p/r/g8t8NJlH
オンライン相談 https://reserva.be/udn2965