Search
アトピーから美肌を目指す ジュクジュクアトピーの薬膳・薬膳茶と漢方
「ジュクジュクアトピー」のための薬膳・薬膳茶と漢方
こんにちは、鳥取市でお肌と女性の悩みの漢方相談を頂いているイヌイ薬局の乾です。
6月にはいって、雨の日が増えてくると
ジュクジュクのアトピーの方が悪化したり
軟便傾向が続いたり
めまいや浮腫みに生されたり
お悩みの相談が急増します。今日はその中でも特に、雨の時節のお肌の不調について、こころとからだに優しい食事と漢方をお伝えさせて頂きます。
☆雨の時節に不調が出やすい?
例年二十四節気の「小満」から「芒種」の間には各地で梅雨入りの知らせが聞こえてきます。そして、店頭ではアトピー性皮膚炎を中心にお肌のトラブルが急増してしまうので、今日は皮膚の悩みを中心に
梅雨時など雨が降ると悪化する方の養生・・食事・薬膳・薬膳茶と漢方
についてお伝えします。
アトピー性の皮膚炎の症状には
カサカサのタイプや
ジュクジュクのタイプや
真っ赤になるタイプ
がありますが雨梅雨など湿度の高い時にはジュクジュクタイプのアトピー性皮膚炎が悪化しやすくなります。
中医学では、ジュクジュクアトピーの多くの原因を「身体の不要で余分な水分」が原因と考えていますそして、この「不要な水分」のこを「湿(シツ)」と言います。この身体の中の芙蓉な水分が、
皮膚から排泄されてしまうとジュクジュクのアトピー性皮膚炎に
気管支から排泄されてしまうと、痰を伴う喘息や咳に
鼻汁として排泄されると、アレルギー性の鼻炎
となってしまいます。
☆湿が梅雨時に溜まりやすい原因は?
「ジュクジュクアトピー」の原因となる不要な老廃物である「湿」は、二つの経路で排泄されます。
ひとつは、皮膚を通じて、発汗と不感蒸泄(フカンジョウセツ)と呼ばれる発汗以外に常時皮膚の汗腺や皮脂腺を通して体内の余分な「湿」が排泄されています。梅雨時には、外気の湿度が上がるためこの不感蒸泄が円滑に行われなくなり、余分な水が溜まってしまうと「ジュクジュクのアトピー」が悪化しやすくなります。
ふたつ目は、体内の消化力による代謝と排泄です。私たちの胃腸は、食べたものは胃腸の働きを通じて消化吸収されますが不要なものの排泄も行ってくれます。が、
食べ過ぎて胃腸の機能をオーバーして食べてしまったり
元来から胃腸が弱く消化排泄の力が弱い
などの理由で身体の中に余分な水分=湿が溜まってしまいます。
これらの「湿」は、
食べ過ぎや飲み過ぎでも
または
下痢や軟便など消化機能が不十分
などの原因によって湿(からだの中の余分な水)が生まれてきます。
特に、慢性的な下痢や便秘によって、腸管の粘膜が荒れてしまう
「リッキーガット症候群」
と呼ばれる腸管に穴が開いてしまう状態になると、本来体内に吸収されるはずの無い不消化物=「湿」が全身に散在し「アトピー」、「喘息」「花粉症」「肥満」などアレルギーや生活習慣病の原因となりますので、慢性的な下痢や便秘はきちんとお手当しておきましょう。
いずれにしても、梅雨時など雨雪が多く湿度が上昇しがちな時節には
・消化力がおちること
・皮膚からの発汗などの排泄(フカンジョウセツ)の低下
が原因で「ジュクジュクのアトピー」が悪化しやすくなります。
☆ジュクジュクアトピーにおすすめ・・湿を溜めない食事は?
「ジュクジュクのアトピー」の予防には「湿」を溜めない以下のような「水はけのよい食材」を心がけましょう。
小豆、緑豆、ハトムギ(ヨクイニン)、どくだみ、トウモロコシの髭(南蛮毛)
なかでも小豆は、利尿作用に優れ旧暦の一日と十五日には小豆ごはんで排毒(デトックス)の習慣がありました。現代ならジュクジュクのアトピーや喘息、アレルギー性の鼻炎のお悩みなら「満月」「新月」の「小豆ご飯」として習慣として取り入れて頂きたいものです。
また、緑豆は清熱解毒(せいねつげどく)の作用があり
ま赤な皮膚炎などの炎症を鎮める清熱の作用
ジュクジュクや膿を排泄する解毒の作用
があるので皮膚トラブル、アレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギーの方にはとてもオススメの食材です。
中国では、夏の暑さを緑豆スープと西瓜で涼む習慣があります。
また、韓流ドラマの「チャングムの誓い」では主人公のお母さんが緑豆スープで毒殺を生き延びる場面があり韓国でも
「解毒の食材」
の代表として利用されているようです。私のお店でも緑豆ぜんざいは食べやすく好評です。緑豆同様、暑い時期に向かって緑豆はるさめや緑豆もやしを取り入れたいものです。
チャングムに学ぶ薬膳について、詳しくは
薬膳を楽しく~チャングムの誓いに万部医食同源~母を毒殺殻救ったスープ
https://drug-inui.com/blog/571
ハトムギは中医学ではヨクイニンと言われ、利尿作用のほか痛みやイボに喜ばれています。お茶として、あるいは雑穀としてご飯とともに取り入れたいものです。
これらの食材は、味が淡泊で利湿作用の食材として「ジュクジュクアトピー」に限らず
浮腫み、身体が重い、舌の苔が厚くなる、口が粘る、オリモノや体臭が濃くなる、食後に症状が悪化する、軟便
など「ジュクジュク」を中心とした「湿」がたまりはじめた「身体からのサイン」が見えたら意識してみましょう。特に
喘息、腰痛、ひざ痛。体臭、膀胱炎、オリモノ
などの症状が毎年梅雨時や雨の多い時期に症状が悪化する方は、「湿」が溜まりやすい体質と考えられますので、梅雨時の前の5月頃、雨の季節の4週間前から予防としてお役立てください。
梅雨時のジュクジュクアトピーの予防と薬膳 について詳しくは
https://drug-inui.com/blog/679
参照下さい。
☆ジュクジュクアトピーの薬膳茶と漢方
ジュクジュクのアトピーにおすすめの、薬膳茶は
1、ジュクジュクアトピーに良いお茶・・五行草(ごぎょうそう)
五行草はスベイヒユ、馬歯莧(ばしけん)などと呼ばれ、日本でもお正月の七草粥の七草のひとつとして食されています。漢方薬としても処方されますが、薬膳的には
清熱解毒、涼血止血
の作用があるとされ
皮膚の痒みで特に湿熱による皮膚炎
喉の痛み、
湿熱による裏急後重(りきゅうこうじゅう:渋り腹)やコレラ
などに使われています。中国の薬理実験では、腸内の悪玉菌を抑制することが知られています。年末年始の食べ過ぎで汚れ始めた腸内環境を整えるには、丁度良い食材と言えます。また、中国では、お粥だけではなく五行草のおひたしなども良く調理されるようです。
ジュクジュクのアトピーなどに使用する場合は、お茶や漢方処方として使用済みの五行草は入浴剤やシップとしても外用できます。
2、ジュクジュクアトピーに良いお茶・・菊花茶
菊花茶は菊の花ですが、漢方薬としても処方されますが日常のお茶としても親しまれています。薬膳的には
疏風清熱(そふうせねつ:熱をさまして痒みなどぉ抑える)、解毒、明目(めいもく目が良く見える)
などの作用があるとされています。菊の花の特特の爽やかな香が、痒みなどでいらだつ気持ちも静めてくれそうです。
菊花茶について詳しくは
薬膳と漢方でアトピーから美肌を目指して・・菊花 https://drug-inui.com/blog/694
ジュクジュクアトピーに良い漢方のお薬も、五行草や菊の花やタンポポ(浦公英ほこうえい)金銀花(きんぎんか:すいかづら)紫花地丁(しかじちょう:すみれ)などで構成される五味消毒飲(ごみしょうどくいん)などが良く使われます。五味消毒飲は、皮膚炎やニキビの有名な漢方処方でもありますが、広東省など中国の暑い地方では、暑さから身体を冷ましてくれる「涼茶(りょうちゃ)」といって、お茶としても愛飲されています。お茶の起源は漢方生薬の起源と同じ
神農本草経
なので。まさに医食同源と言えます。
そのほか、ジュクジュクの症状が酷く浸出液が多い場合は黄連(おうれん)などを使った黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や血の熱をさます犀角地黄湯(さいかくじおうとう)などが良く処方されます。
漢方処方について詳しくは、次回お伝えします。
基礎から資格取得まで 薬膳師 薬膳茶師を目指す方のための専門講座
国際中医薬膳師 2022年生さん追加募集中
薬膳資格に真剣に取り組みたいとお考えの皆さんへ https://drug-inui.com/blog/651
中医薬膳茶師を目指す方
薬膳師・薬膳茶師を基礎から視覚まで・参考電子書籍のお知らせ
https://drug-inui.com/blog/691
薬膳を気軽に楽しむ電子書籍
身近な食材で10分薬膳入門 https://drug-inui.com/node/367
薬膳を本格的に基礎から一歩一歩学びたい方の電子書籍
薬膳のための中医学基礎初級編 https://drug-inui.com/node/366